北京五輪サッカー日本×アメリカ。

厳しいゲームだったね。


灼熱の気温、高い湿度。
デコボコのピッチに、へたくそな主審。


想定はしていた。


前半は焦らずにシッカリ回して、セットプレーなどで活路を見出す。
日本よりも慎重なアメリカのおかげで、日本はそれほど危なげなく試合を運べた。

ビッグチャンスも作ったし、前半は日本ペースと言えた。


後半の立ち上がりが痛恨だった。

前半が上手くいった日本。
そこから生まれた少しばかりの日本の心の隙に、前半上がらなかったアメリカの右SBに仕掛けられて慌てる。
クリアがアメリカにこぼれ、この日の試合では後にも先にもないPA内ドフリーシュートという超ビッグチャンスをきっちり決められる。

痛かった。
ホントにこれが痛かった。

俺はこの瞬間「ああ、勝ちはなくなったかもな」と思った。

アメリカは強い。
体格もいいし、がんばれる。

日本のこれまでの状況では、直後に1点返すなどの幸運が重ならない限り、2点はきついと思った。


で、前半の疲労や、失点のショック、焦りなどで、自分達のサッカーが出来なくなった。

パスミスを連発し、組み立てがままならず、久しぶりの攻勢は大事に行き過ぎてシュートすら打てない。

反町監督はなぜかサイドに活路を求めず、やみくもにFWばかり3人入れた。

その3人のFWは3人合わせていったい何本シュートを打ったんだろう。

日本はチャンスを決められず、アメリカの時間稼ぎにイライラし、審判におまけしてもらえず、結局1点も取れずに0−1で敗れた。


負けた瞬間、俺は奇妙な感覚にとらわれていた。
「あああ、これ何度も見たなあ。」
「今日のことなのに、懐かしいような感覚」
「デジャビュか」


そして、ネットリとした虚脱感が体全体を覆う。


この試合がいかに大事か。
実力ではグループ内の下二つである日本とアメリカ。

その直接対決の試合で敗れるということ。
それはグループリーグ突破の可能性の激減を意味する。


こうなることは当然俺も予測していた。
アメリカに勝つには紙一重だと思っていた。というか、負ける可能性も高いと思っていた。

でも、現実に起こるとやはり相当悔しいもんだ。


ただ、ふと俺はゾッとしてしまった。

この見慣れた風景にいつか慣れてしまうんではないか。
悔しくなくなってしまうんではないか。
怖くなってしまった。


ともかく、グループリーグの残り2戦では可能性を感じるような、見慣れないプレーや試合展開がいっぱい見たいもんだ。